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陰陽の本当の意味「バリエーション」

ブック・オブ・「チェンジ」と訳されることがある、易経。

僕にとっては、ブック・オブ・「バリエーション」なんですね。

どちらも日本語に訳せば「変化」になります。

※ 姫路城のお膝元にて易経について語った動画をこちらにアップしました。

陰陽を理解する上でもっとも大切なこと。

ふむふむ。

変化の書、

易経。

世界には無限のバリエーションがあります。

そして、ひとつの視点だけが、その宇宙の姿を掬いあげることができます。

この宇宙は「時間と空間」からできていますね。

その空間は、個別性には不可欠なアイデアです。

そこに椅子(空間)が2つ分はないと、この椅子と、あの椅子は別だ、とは言い切れませんから。空間はバリエーション、そのちがい、個別性のためには不可欠なアイデア。さらに、そこに座っている人が席を移動するためには、もうひとつのものが不可欠です。個別性を保ちながら変化移動する、経験には時間というアイデアも不可欠です。右から左に移動した、ということは、右から左への前後関係が不可欠でしょう。

時間と空間がないの状態では、僕たちはどのようなことも経験することができません。

空間と時間は、バリエーション・易を記述する際には、欠かせないものなんです。

そこに変化・易があるなら、時間と空間という一冊のノートが必要になってきます。

つまり、実のところ。

時間と空間とは、「自分」を存続させるためのノート(仕組み)です。

そのノート(仕組み)は 根底概念 = ルール なので、嘘ではなく、真実である必要があります。

もし、僕が何かのゲームに参加するときは、そのルールが真実だと思いこむ必要があります。

「え? 飛車ってナナメにも動けるでしょ?」

と少しでも疑問を持つなら、将棋をやめて今すぐ、チェスをはじめればいいんです。

ルールを設定された盤面はルールに従わないプレイヤーを拒絶します。

ですから、時間と空間についての話題は人間の興味を引きつけ、また感情を逆なでする傾向もあるんですね。

僕がTSIについて話すと、ほとんどの人は

「へー、考えたこともなかったし、これからも考えないなあ!」

と無視するか、

「マッキーが毎回、遅刻している言い訳にはならないんだよ!」

と激昂します。

時間と空間……

それは、自分の足元にあるノートをひっくり返すような話題なんです。

僕たちの意識は、ノートの中に実際はいるわけではないものの、「このノートの中にいることにする」のは大切な根底概念です。

何年か前、スイスのセルンで

「光よりも速いニュートリノがある!」

と観測され大きなニュースになって世間で話題になったのは(後に訂正された)僕たちの存続に深く関わる足元の「思いこみ」にめっちゃ干渉してくる

「大どんでん返し」

でもあったから、なんですね。

易における陰陽。

僕は、この理解を、上の動画の中でも話しているように「相補対待(ソウホタイタイ)」というアイデアでまとめています。それはTSIから抜け出す、もっともシンプルな視点です。

ひとつのパラダイムの中では、見たいものを見たいようにしか見えません。

ですから、一歩そのパラダイムから踏み出してみると、予想外の新しい発見や氣づきがあります。

視点……

目に見えるものは、必ず変化します。

目に見えるものはそこにあり続けはしません。

ずっとそこに存在するのは、見えないものだけです。

では、その見えないものとは何か?

それは、自分。

見られているものは変わっても、その変化を見ている自分だけは変わらないのです。それは、ずっとそこにいて、変化を見つづける存在。様々なバリエーションを観察する自分がそこに存在します。

時計がいくら回転したところで、自分の時間は一秒たりとも進むことはないんです。同じように、空間的な位置は見かけ上の変化を続けますが、自分は一歩たりとも動きません。まわりの世界は変化し様々なバリエーションを表現し続けますが、自分自身は前にも後ろにも進みません。

世界は自分に向かってやってきて、自分から過ぎ去っていきます。

風のように頬をなでて流れていきます。

変化の中心にただ安堵して、ただ座っている

自分。

その自分の存在に氣づいたとき、人生は生き「易い」経験へとシフトします。

パーソナル・パワー。

自分を変える旅から、自分に還る旅へ。

ABOUT ME
マッキー
牧野内大史(まきのうち ひろし)作家、コンサルタント。著書に『人生のシフト』(徳間書店から)スピリチュアル翻訳者として著名な山川紘矢さん 亜希子さんご夫妻 あさりみちこさんとのセッション本(ヒカルランドから)や、監修翻訳を担当した『ソウル・オブ・マネー』(リン・ツイスト著)等がある。2014年にIFEC(国際フラワーエッセンス会議)に日本人ゲストとして登壇した。長野市在住。