パラレルシフト

たったひとつのこと。

たったひとつのこと。

コンサルタントとして色々な種類のプロジェクトに関わって氣づいたことは、あらゆるすべての問題が究極的には、「たったひとつのこと」に行き着いてしまう、ということです。

例えば、あるクライアントが電話で「どうすればよいでしょうか?」と答えを求めます。僕はちょっぴりいじわるそうに「それで、あなたはどう感じていますか?」と問いかけます。すると、その方はそれまでまわりに拡散させていたアテンションを、すっと自分に取り戻すようになります。

ちょっと驚いてしまうアイデアかもしれませんが

ほとんどの人たちがまるで記憶喪失のような状態で人生を生きています。

注意したくないことに注意し、注意したいことに注意できません。

その混乱が多くの問題を作り出しています。

今、このページを見ている場所はどこでしょうか? あなたはどこにいて、そこからは何が見えるんでしょう? ちょっとだけ、目をカッと見開いてみれば、ぼんやりした世界がだいぶ明晰にあらわれてくるはずです。ぼんやりしていることと、リラックスは異なり、むしろ緊張しているからこそぼんやりと記憶喪失のような状態になることが、よくありますね。

他でもない、僕自身がそのような不明晰で混乱した生き方をしていました。

20代の頃、僕は自分の会社を経営していました。毎日、どうすればビジネスがうまくいくのか。そして、そのためにはどんな人脈に出会うべきか。常に効率の良い改善点や、なりたい自分になる方法、掲げた目標を達成することばかり考えていました。

いわゆる「成功」というものを求めて日々努力していました。しかし結果、僕のビジネスはあえなく「失敗」し、しばらくの間、なりたい自分と正反対の自分、何者でもない自分を体験しました。それは当時の僕にとってはまぎれもない「失敗」体験であるはずなのですが、今振り返ると、僕の人生でこれ以上ない「成功」体験であったなとも思います。

「コントロール」

に固定されていたアテンションが、すべて自分のところに戻ってきたからです。

当時、まるで指をパチンと鳴らすように世界のイメージが一瞬で変わったことがありました。

よく考えてみると「なりたい自分」という言葉は、未来の理想の自分に「なれていない自分」も表現しています。つまり、「なれていない自分」がここにいるからこそ、「なりたい自分」も存在します。これは未来の素晴らしい「なりたい自分」が山頂にいて、そこへ山の下にいる現在のダメな「なれていない自分」がせっせと頂上を目指すイメージです。

このようにどこか不完全で欠けた自分からスタートするイメージを僕は

「山のぼり思考」

と呼んでいます。

一方で、自然な流れに身をゆだねるというアプローチもあります。それを僕は

「川くだり思考」

と呼んでいます。人は自分の源泉につながり、流れとつながった時点で、無限の可能性を持った広大な海ともつながっています。源泉がある。流れもある。 そして、すべてが海という可能性につながっている。そんなイメージにシフトすると、人生がスムーズに流れはじめました。

実は、願望は驚くほどすんなりと実現してしまうものです。

難しいと思っていた問題も意外と簡単に解決してしまうものです。

その一方で、 それでは納得しない自分もいます。これまで学んできた思い込みから、大きな代償や努力なくうまくいってしまう自分ではダメなはず。

そうです、

「たったひとつのこと」 それは、この

「思い込み」

です。

これまで自分を制限していた思い込みを手放すと

僕たちの自分に還る旅は、ダイナミックに動きはじめます。

自分を変える旅から、自分に還る旅へ。

ABOUT ME
マッキー
牧野内大史(まきのうち ひろし)作家、コンサルタント。著書に『人生のシフト』(徳間書店から)スピリチュアル翻訳者として著名な山川紘矢さん 亜希子さんご夫妻 あさりみちこさんとのセッション本(ヒカルランドから)や、監修翻訳を担当した『ソウル・オブ・マネー』(リン・ツイスト著)等がある。2014年にIFEC(国際フラワーエッセンス会議)に日本人ゲストとして登壇した。長野市在住。