君の名は。新海三社神社。
聖地巡礼、というわけではないですが。たまたまご縁があって、長野県の佐久市
新海三社神社に出かけてきました。
「君の名は。」という映画、ご覧になりましたか?
こちらは佐久市長によれば、「口噛み酒」を創るシーンで使われた神楽殿のモデルだそうです。映画は一度観ているものの、「そう言われればそうかもな」と思うくらいでした。神楽殿だけではなく全体の位置関係を見てみると、記憶そのままのシーンは再現できそうではあります。
新海誠監督は佐久市内で高校時代を過ごされたとのこと。お名前の由来になっているのでしょうか。
映画は、心と身体の「入れ替わり」を扱った物語。パラレルワールド(平行宇宙)の概念も出てきますよね。主題歌は、「前前前世」特に前世という概念が出てくるわけではないのですが、やたら耳に残ります。この映画は、
「自分とは何者か?」
そして、陰陽をテーマとした邂逅の物語なのかもしれません……。
さて。
新海三社神社の境内には、室町時代に建てられた東本社と三重の塔があり、とても見ごたえがあります。こちらは重要文化財になっているようですね。
神社なのに三重の塔? と思われるかもしれません。こちらは昔あった別当寺のもので、やはり、明治新政府により出された神仏判然令(神仏分離令)で破壊されそうになったことがあったそうです。そんなとき、
「これは塔ではありません、物置なのです!」
と言い切り、なんとか残すことができた貴重な建物だそうです。
三重塔の様式は和様でありながら、垂木を見てください、こちらには禅宗様が取り入れられているのです、と。ふむふむ、確かにこうしてまじまじ見ると、扇形の垂木と垂直平行の平衡垂木が組み合わせてあるんですね。ふつう上の層が扇垂木になっている塔はよく見かけますが、初層が扇垂木になっているのはめずらしい。
よくぞ、難を逃れて現代に残ってくれました。
この奥には案内図板によれば、御陵(古墳)があります。
また温かくなってきたらご挨拶に訪れたいです。