脱 自己啓発・脱 スピリチュアル

オラクルカードのドリーンバーチューさんの回心

週末の東京講座で多くのオラクルカードをリリースされているドリーンバーチューさんの状況を耳にしました。

去年、スピリチュアル界隈では大きな話題になったそうです。

ドリーンバーチューさんは天使の声からオラクルカードやエンジェルカード、タロットなどを多数出版されている作家さん。「オラクルカード」という言葉を知っていれば、まず彼女のカードを見たことがあるはずです。

僕自身、オラクルカードやタロットカードを多数出版されている会社さんから呼ばれてワークショップ講師などをしたこともありますし、自宅で探したら買ったりいただいたりしたオラクルカード類もたくさん出てきました(ドリーンバーチューさんの天使のカードも2つ出てきた)。

そこでニュースとしては今さらなんですが、僕なりに書いておこうと思います。

ドリーンバーチューさんの回心

最近、神様や天使、宇宙人の声を聞いたり、それをもとに色々な発信をなさっている方が増えていますし、それ自体がビジネスにもなっている方も少なくありません。

なんかよくわかんないものから声を聞くことをスピでは

「チャネリング」といいます。

ドリーンバーチューさんが自分のやってきたチャネリングを「悪魔に騙されていた」として、今度はキリストとチャネルしようとなさっているのは、とても興味深い変化のように僕は思いました。彼女にとっては自らのやってきたことをひっくり返すくらいのインパクトのある決断です。

答えを外に求めるということ。依存の関係。欠乏感から何かの埋め合わせをはじめること。二元性。宗教体験。

色々な要素が、ぎゅっと詰まったニュースのように感じたのです……。

天使の声? それとも悪魔?

まず、話としては

・ドリーンバーチューさんがスピリチュアルをやめてキリスト教徒に転向
・悪魔(デーモン)に騙されてオラクルカードをつくったのだと告白
・出版会社ヘイハウスに出版停止を依頼している

……ということらしいのです。

彼女自身のサイトを訪れて、さっと目を通してみると2017年の1月7日に、イエスと出会い衝撃的な宗教体験をしたそうです。そこでこれまで自分のやってきたことが「蛇がイブに与えたものと同じ」ものだと氣づいたそうなんですね。

それから悪魔(デーモン)の所業としてリストアップされているのは…

マインドフルネス女神シャーマンエイリアン(宇宙人)のチャネリング天使体外離脱奇跡のコース、水晶などのパワーストーンエネルギーヒーリングリーディング風水小説のハリー・ポッターまで否定する徹底ぶりです。もちろんキリスト教は一神教なので、汎神論や多神教も否定されています。

わりとこのような話はよくあって……

チャネリングやリーディングなどをやっている方が情報ソースが間違っていることに氣づいたり、それを信じすぎたために破産してしまったり。

発信側も受信側も、スピリチュアルに傾倒しすぎた方が「過去の自分はまちがっていた」という衝撃的な経験をされるということがあります。

こうした出来事について、人間は誰もが必要な出来事を経験しているのだと思いますし、ちょっとでも氣づいたらウソをつき続けられないような時代にもなってきたのでしょう。

僕がひとつ疑問に思ったのは、あるものを信じられなくなって、別のあるものに対してもっと良いもの、もっと真実に近いもの、そう信じられるようになったという部分です。

自分の信仰を自分の外に求めている限り、二元性の枠内の出来事です。

もし、悪魔と出会ったのなら、それは自分の鏡でもあります。

その見目が天使になったからといって、本質的にはすべて鏡に写った自分の姿です。

光もあれば、闇もある。

絶対的な視点・一神教の世界

天使バンザイという立場と →
天使の声は悪魔のささやきという立場 ⇠

これは正反対のように見えて、実は同じ次元で起きていることです。

おそらく、彼女なりに自分のやってきたことに違和感はずっとあって、それが大きなビジネスになり、葛藤とストレスが最大限にまで高まった状態で起きた宗教体験が「正反対の矢印にポジションを変える」ことを実現させたのではないでしょうか。

ご本人が語っているビデオも拝見しましたが、それくらい、これまで出会ってきた天使(アセンデットマスター)や宇宙人は信じられなくなったドリーンバーチューさんにとって、キリストとの出会いだけは「過去の体験は間違いで、これがこそが真実だ」と思い知る衝撃的な宗教体験だったということですね。

何かを

「これは絶対的なものだ」

と固定すると、やがて正反対の出来事を経験をします。

疑い。別の真実があるのではないか? という問い。

例えば、仏教もゴータマのの教えを伝えるとしていますが、ゴータマご自身は「信仰を捨てろ」と言っていたような方です。もちろん、キリスト教も同じでイエスが言っていたことを本当に理解できているはずなら、自らの立場を神の代理人などとは定義しないはずでしょうし。メッセージが拡大解釈されたり、統治者に利用されたり、本質からズレてきたということが、あらゆる宗教の信仰について言えることだと思います。

この話をしながら、思い出したのは『スターウォーズ』という映画シリーズ。

ダース・ベイダーの闇落ち

有名な悪役、ダースベイダーは、もともとはジェダイの騎士(正義の味方)で、エピソード1では主人公アナキン・スカイウォーカーなんですね。

話が展開するうちに、葛藤や困難な現実があり、それが高まった瞬間に思考がショートして、まったく正反対の極に落ちていってしまうという物語です。これをスターウォーズでは「ダークサイド(暗黒面)に落ちる」と表現します。

物語はダースベイダーの息子、ルーク・スカイウォーカーに移り、彼はジェダイの騎士となり、最終的に自分の父であるダースベイダーを倒します。

本当のシフトは、ポジションのチェンジではなく、対立を超えたところで起きます。それは「絶対だ」と考えていた対象を次々に乗り換え変えていくようなことではなく、「絶対だ」と言い切れるものなんて存在しないということを知るような発見です。

そのシフトには絶望と希望が同じくらい混じり合っていますね。

そのシフト、

誰にでもシフトは起きます。

消してしまいたい、遠ざけてしまいたい、そう思うようなこと。そんな経験が誰にでもあると思います。

それでも僕たちは暗闇を経験して、本当の幸せ(光)を経験します。

きっと暗闇を歩いて葛藤したり困難を感じているときは、そんな言葉、ぜんぶ キレイゴト に聞こえてしまうでしょう。

それでも、ひとつひとつ乗り越えていけば、今まで歩いてきた道を振り返って 「そうなんだ」 「すべてよかった」 「必要だった」って。ただ自然と思える瞬間が必ずやってきます。

ですから過去の自分を全否定する必要なんてなく、ただ新しい道を素直に歩みはじめるだけでOKです。もちろん、ポジティブシンキングで「よかった」と無理やり肯定しようとする必要もありません。

心の拠り所や、依存する対象、信仰のためのアイドル、様々なプロセスの中でそういうものに頼る時期があっても、何の問題もありません。

それでも。

いつか、それらすべて捨てる日が必ずやってきます。

知っておいてください。

唯一絶対の固定的な真実など、どこにもありません。

宇宙のすべてはどこにも固定されてはいません。

すべての信仰を捨てる瞬間

自分の外側に求めるものなんて、はじめから何もなかったということです。

ブッダだろうがキリストだろうが、彼らの言葉を素直に読めば、そういうことを言っているように僕には見えます。ですから、オラクルカードだって、タロットカードだって、自分次第で使ってみたら、面白いツールだと僕は思っているのです。一方で、それがさも自分より上のポジションパワーのように思い込んでしまったら、どんどん自分軸はぶれていきます。

すべてが自分次第。

モノ、ツール、神秘体験、聞こえてくる声に振り回されないように。

自分らしく。

自分を変える旅から、自分に還る旅へ。

ABOUT ME
マッキー
牧野内大史(まきのうち ひろし)作家、コンサルタント。著書に『人生のシフト』(徳間書店から)スピリチュアル翻訳者として著名な山川紘矢さん 亜希子さんご夫妻 あさりみちこさんとのセッション本(ヒカルランドから)や、監修翻訳を担当した『ソウル・オブ・マネー』(リン・ツイスト著)等がある。2014年にIFEC(国際フラワーエッセンス会議)に日本人ゲストとして登壇した。長野市在住。