「選択肢がない」と感じたとき、多くの場合は認識が制限されています。
でも、人生には往々にして「選択肢がない」と感じる状況はあるものです。
多くの人は選択を避ける傾向があります。
選択の結果を引き受けるよりも、「選択肢がなかった」と考える方が氣が楽だからです。
すべての重荷を回避する効果的な方法は「選択肢がない」であり、「選択するだけの能力がない」と自分のセルフイメージを極端に下げてしまうことです。
自分が望んでいないことをやらなくてはいけないと考えると、人は自動的に「自分にはそれをするだけの力がない」というふうにセルフイメージを下げます。実際にビジネスの現場を少し見渡してみれば、そうやってサボタージュ(仕事の能率を下げること)が引き出されている状況はすぐに見つかります。
自分が選択しよう。
ということを、自分が心から望んでいて、そのことにブロックがない状態にならなければ、とても
「自分にはそれだけの能力がある」
とは思えないものなんです。
人は、追い詰められていれば、追い詰められているほど、
「自分は正しい答えを知っている」という確信におちいります。
つまり、手っ取り早い方法に飛びついてしまうということです。
手っ取り早い方法は、ほとんどの場合、後ろめたい選択です。
このことが自分のセルフイメージをさらに下げます。
それでも、それがすべての答えのように見えてしまうものです。
ここで本当のことは、盲点の向こう側にあります。盲点とは、マリオット暗点ともいって、紙に2つの点を書いて片目でみつめると発見できるものです。
きっと、子どもの頃に実験したことがありますよね?
それは視神経の束の部分にあり、その場所にくると絵がふっと消えるんです。
● ✕
このように紙に描いて、右目を閉じた状態で左目だけで✕を見ます。
そのまま顔を近づけていけば、●が盲点に届いた瞬間にふっと消えます。
消えた場所には確かに「背景」がしっかり見えています。
不思議なことに……。
「見えていないもの」は、「見えていないこと」自体に、氣づかないものです。
生活の中で、自分の視界に暗点があることには氣づきません。
これは重要なポイントです。
僕たちの優れた認識力は、黒い暗点をグラビア加工のPhotoshopのように、自然に「なかったこと」にしてしまうことができます。ホクロを消すみたいにね。
自由とは何か?
様々な選択肢を自由に選ぶことができることでしょう。
もし、自由が欲しかったら?
知識でもなければ、特別な能力でもありません。
ここで必要な力は、ほんの小さくて根本的なものです。
まず「認識」を回復する必要があるんです。
Photoshopで都合の悪いものを消すように、ちょちょいと忘れてしまったその能力です。
それが認識です。
認識しなければ、選べること自体を知りません。
認識を取り戻すことです。
明日、電子書籍(Kindle)で新刊が出ます。これはまたブログでお知らせしますね。
自分を変える旅から、自分に還る旅へ。