パラレルシフト

トランスとトランセンデンス。

今年最後の新月ですね。

もし、現実を変えたいのに変えられなくて悩んでいる人がいたとして。

その人に、「ポジティブに考えれば、ポジティブな現実が引き寄せられるよ」とか、「まずは、自分を好きにならなきゃね」という単純なアドバイスをするのは、とても簡単なことです。

それができないから悩んでいるのに。

けして自分を取り巻く現実を一瞬で変えてしまうような魔法はありませんが、ちょっとしたことに氣づけば、悩みや苦しみから一瞬で自分を解放することができます。

そのちょっとしたこととは、

「自分はいったいどこに原点を取っているのか?」

ということです。

その原点はあなた自身が置いたものではなく、きっと誰かのコピーでしょう。

ここに現状のトランスから目覚めるヒントがあります。

「自分はコンテンツを所有する能力を持ちますが、
 自分それ自体は、一切のコンテンツを持ちません」

一切のコンテツが無い = 存在しないでしょう?

と落ちつくのが、最近の時流でしょうか。

僕はそうは思いません。

手のひらに氣づいたところで、人差し指が消えることはないように、

いくら無かったことにしたくても、自分は無かったことにはなりません。

そこから、さらに一歩、話を進めることができます。

意識や次元についてのシフト感覚は、『フラットランド』を読むとはっきりとわかりますが、こんなイメージはどうでしょうか?

まず、円をイメージします。

その円には必ず中心点があります。

点はその定義上、面積も体積も持ちません。

つまり、中心点は存在を占める領域は無いんです。

そこで安易に、

「じゃあ、中心点はどこにも無いね、存在しないね」

……とはなりません。

めっちゃ存在します。

円と中心は相補対待であり、その意味で圧倒的に存在します。

多くの人はまどろみの中で、まるで夢見のような現実を生きています。

その現状にいくら不満があろうとも、

その現実自体を疑問に感じることはまずありません。

内なるパワーを発動させ、本当に望む自分を謳歌する人だけが

「現実を変えたい」と、せつに願うものです。

それは一見したところ、「自分を変えたい」という問題のようにも見えて、

実はとても大切な「自分に還る」ための機会でもあると、ときどき思うことがあります。

もしも、あなたが日々の忙しい生活の中で

空を見上げ、そこはかとない「なつかしさ」が湧き上がってきて

不思議に感じたとしたら……

もしも、あなたが日々の忙しい生活の中で

かすかな「こんなはずではない」そんな声が

自分の内から響いてくるのを聞いたとしたら……

もしも、あなたが日々の忙しい生活の中で

「自分はいったい何者なのだろう?」という問いに

心のどこかでずっと答えを求めてきたとしたら……

あなたの意識がまどろみの状態から、はっきりと目覚めて発動、

本当に望む自分を謳歌しはじめるのは、今この瞬間からなのかもしれない。

あなたの内側にひそんでいる

「いつかそのうち」

を現実にできるのは、たったひとり、今の自分だけなのだから。

hoshi

自分を変える旅から、自分に還る旅へ。

ABOUT ME
マッキー
牧野内大史(まきのうち ひろし)作家、コンサルタント。著書に『人生のシフト』(徳間書店から)スピリチュアル翻訳者として著名な山川紘矢さん 亜希子さんご夫妻 あさりみちこさんとのセッション本(ヒカルランドから)や、監修翻訳を担当した『ソウル・オブ・マネー』(リン・ツイスト著)等がある。2014年にIFEC(国際フラワーエッセンス会議)に日本人ゲストとして登壇した。長野市在住。