フラットランド:2次元世界から抜け出す方法。

『フラットランド』の著者は、A・スクエアになっています。

彼はフラットランドという2次元世界に住んでいる正方形(スクエア)です。

物語はすべてスクエアによって書き留められた手記という設定になっています。その貴重な2次元人の手記を、このスペースランド(3次元の世界)にエドウィン・アボット・アボットが発表したのは、1884年。

なんと、130年以上前。

そんなこともあってか、2次元のフラットランドで描かれる多角形たちの社会には(おそらく130年前の地球にはありふれていたであろう、そして、もしかすると今もどこかで続いているかもしれない)古い世界観への痛烈な皮肉がぎっしり詰まっています。

当時の社会階級の仕組みや差別、特に女性に対してはびっくりするような設定になっています。そして主人公のスクエアの視点もときにフラットランドの思い込みにどっぷり浸っています。日本の女性に選挙権が認めらる半世紀以上も前に物語が書かれたことを理解しておくと、このような風刺がチクリと効いた作品となった背景が見えてくるでしょう。

いずれにしろ、この物語は時代を超え、現在も多くの人たちに影響を与えつづけている古典的な名著です。

例えば、『ワープする宇宙』リサ・ランドール(著)、『エレガントな宇宙』ブライアン グリーン(著)などにも引用されています。その設定からも数学や物理学の分野で話題になることが多く、こうした科学系の本や学校などで物語を耳にした方も多いと思います。

フラットランド―二次元の世界から多次元の冒険へ

僕も思い返してみると、大学の教授に紹介され図書館ではじめてこの本を手に取りました。しかし、これを読んで僕は数学的に、科学的に、というよりは、もっと大きな認識のパラダイムシフトを経験したように思います。社会に蔓延する常識をひっくり返す、そんな過激な作品にも感じられました。

『フラットランド』は、物語を読み進めるうちに世界の見え方が変わってくる、それくらいパワフルな一冊です。

「この世界をどう見るか?」

それは、そのままイコール、

「この自分をどう見るか?」

につながっています。

そして、より高い次元についての認識は、そっくりそのまま、自分をどのような存在として認識するかに深くつながっています。ぜひぜひ、この物語を読むことで訪れる、はっと目が覚めるような

認識のパラダイムシフト

を楽しんでください。

自分を変える旅から、自分に還る旅へ。

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牧野内大史(まきのうち ひろし)作家、コンサルタント。著書に『人生のシフト』(徳間書店から)スピリチュアル翻訳者として著名な山川紘矢さん 亜希子さんご夫妻 あさりみちこさんとのセッション本(ヒカルランドから)や、監修翻訳を担当した『ソウル・オブ・マネー』(リン・ツイスト著)等がある。2014年にIFEC(国際フラワーエッセンス会議)に日本人ゲストとして登壇した。長野市在住。